テニスでポイントを獲得するためには多様な技術が必要で、ロブは特殊なショットの1つです。
しかし、多くの初心者や中級者がこの技術の重要性を見落としがちです。
この記事では、ロブについて詳しく解説していきます。
この記事を読むことで、ロブの基本的な定義から、その効果的な使い方、さらには上達のための練習方法、修正方法がわかります。
この記事を通して、ロブをあなたのテニスの強力な武器に変えていきましょう!
テニスのロブとは?
ロブの基本的な定義
ロブは、テニスのプレー中に使用される特殊なショットの1つです。
このショットは、ボールを非常に高く、かつ深く打つことです。
具体的には、ボールを相手プレーヤーの頭上を越えて、コートの後方に落とすように打ちます。
ロブは、ボールを直接力強く打つのではなく、上向きにアーク(弧)を描くように打ち上げます。
このショットは、特に相手がネットに近づいているときに有効です。
ロブの目的
1.相手のポジションを崩す
ロブの主な目的の1つは、相手がネット近くにいる時に、彼らをコートの後方に移動させることです。
これにより、相手の攻撃的なポジションを崩し、あなたに有利な状況を作り出します。
2.時間を稼ぐ
ロブは、プレーを一時的に遅らせる効果もあります。
高く打ち上げられたボールは落ちるまでに時間がかかるので、その間に自分のポジションを再調整したり、次の戦略を考えたりする時間を得ることができます。
3.戦略的な多様性を加える
戦略的にロブを使うことで、相手はあなたのプレースタイルに対して常に警戒する必要があります。
これにより、相手のプレーに迷いを生じさせやすくなります。

ロブは、単にボールを高く打つだけのショットではなく、相手の戦略を崩す・時間を稼ぐ・プレーの多様性を加えるといった戦術的な目的を持つ重要なショットです。
このショットをうまく使いこなすことで、テニスの試合において大きなアドバンテージを得ることができます。
ロブの基本技術
スタンスとグリップ
スタンス(足の位置)
ロブを打つ際のスタンスは、バランスと安定性が重要です。
足を肩幅くらいに開き、軽く膝を曲げます。
これにより、動きやすく、ボールに対応しやすくなります。
また、体重は足の中心に分散させ、打つ瞬間に前足に移動させることで、ボールに力を伝えやすくなります。
グリップ(ラケットの握り方)
ロブには、通常、イースタングリップやコンチネンタルグリップが使われます。
イースタングリップは、手のひらをラケットの面に置き、そのままグリップまでにずらして握る感覚です。
コンチネンタルグリップは、イースタングリップよりも少し内側に回した位置を握る感覚です。
初心者の方は、ストロークと同じようにイースタングリップの方が手のひらで打っている感じなので、ボールをとらえる感覚が掴みやすいかと思います。
スイングの基本と打点の重要性
スイング(ラケットの振り方)
ロブのスイングは、一般的には、低い位置から高い位置へとラケットをスムーズに動かす動作です。ボールを打つ際には、ラケットを下から上にスイングし、ボールを上に向けて打ち上げます。
また、ラケットの面を少し開く(ラケット面が少し空を向く)ことで、ボールに上向きの軌道を与えることができます。
打点(ボールを打つタイミングと位置)
ロブの成功は、適切な打点に大きく関わります。
理想的な打点は、通常のボールを打つ際の打点と同じです。
打点が適切であれば、ボールは高く、かつ深く相手コートに落ちる軌道を描きます。
打点が高すぎるとボールのコントロールが上手くできず、相手に攻撃のチャンスを与えることになります。

ロブをマスターするためには、これらの基本技術(スタンス・グリップ・スイング・打点)を理解し、練習を重ねることが重要です。
初心者はまず、これらの要素に焦点を当て、基本から徐々にスキルを積み上げていくことがおすすめです。
ロブの種類と使い方
守備的ロブ
守備的ロブは、自分が守勢に立たされた時に使います。
このロブの目的は、攻撃の圧力を和らげ、プレーのペースをリセットします。
これにより、相手の攻撃を遅らせ、自分に時間を稼ぎます。
使い方
この時、守備的ロブを使って、相手をコートの後方に引き離し、自分にポジションを取り直す時間を作ります。
・自分が不利な位置にいる時(例えば、コートの外側や深いバックハンド側)にも有効です。
ロブで相手の進行を遅らせ、自分がコートの中央に戻るための時間を稼ぎます。
攻撃的ロブ
攻撃的ロブは、積極的にポイントを獲得するために使用し、相手がネットプレーをしている時に効果的です。
攻撃的ロブは守備的ロブよりも低く、速い軌道で打たれることが多いため、相手に反応する時間を少なくします。
使い方
相手が前方に集中している隙に、ロブを使って彼らの頭上を越えるように打ちます。
・相手がネットプレーに自信を持っていて、攻撃的に動いている時にも有効です。
予想外の攻撃的ロブで、相手のリズムを崩すことができます。

守備的ロブは主に時間を稼ぐため、または守勢から脱出するために使用され、攻撃的ロブは積極的にポイントを獲得するために使われます。
どちらのロブも、状況に応じて戦術的に使い分けることが重要です。
初心者の方は、まずはこれらのロブを練習し、試合での適切なタイミングと使い方を身につけることから始めると良いでしょう。
ロブの練習方法
基本的なドリル
パートナーとの練習
2人で行う練習です。
一方がネット近くに立ち、もう一方がベースライン付近に位置します。
ネット側のプレーヤーはソフトなボールを打ち、ベースライン側のプレーヤーはロブを返します。
この練習では、相手の位置に応じてロブの高さや深さを調整することを学びます。
ゲーム形式のドリル
ミニゲーム
通常のテニスのルールに従いながら、特定のシチュエーションでロブを打つことを目標とします。
例えば、「相手がネットに近づいたらロブを打つ」というルールを設けます。
この練習は、実際の試合の状況でロブを使うタイミングや効果を体験するのに役立ちます。
ポイント制のドリル
ラリー中、ロブでポイントを獲得するためのドリルです。
例えば、「ロブでポイントを取れたら追加点」といったルールを設けることができます。
この練習は、プレッシャーの中で正確なロブを打つ技術を磨くのに適しています。

これらのドリルは、ロブの基本的な技術を習得し、実際の試合において効果的にロブを使用するための良いスタートポイントです。
練習を重ねることで、ロブの精度と自信を高めることができます。
また、パートナーと練習することで、相手の動きに応じたロブの打ち方も学ぶことができます。
ロブのミスとその修正方法
一般的に見られるミス
1. ボールを強く打ちすぎる
初心者はしばしばロブを打つときに、必要以上に力を入れてしまいます。
これにより、ボールはコートを越えてアウトになったり、相手に簡単に返されたりすることがあります。
修正方法
ラケットを握る力を軽減し、スイングに無理のない流れを作ります。
・練習に重点を置く
ロブの正確さを高めるために、練習中に意図的に力を抜いて打つことを心がけます。
距離感を掴むことが重要です。
2. ボールを浅く打ちすぎる
ロブが浅くなると、ネットしてしまうことがあります。
また、相手のチャンスボールとなってしまいます。
修正方法
ボールが浅いのであれば、深さをコントロールしてみましょう。
・ドリルを行う
例えば、パートナーと距離を取り、互いにロブを打ち合う練習をすることで、打つべき適切な深さを理解できるようになります。

これらのミスは初心者にとっては一般的ですが、適切な練習と意識的な修正により改善することが可能です。
ロブの技術をマスターするには、リラックスして焦らず、力加減を身につけることが大切です。
まとめ
テニスにおけるロブの基本からその応用までを詳しく見てきました。
ロブの基本的な定義から始まり、その目的、基本技術、そして守備的および攻撃的な使い方に至るまで、ロブはテニスゲームにおいて多方面にわたる影響を持つことがわかります。
さらに、効果的な練習方法を学ぶことで、この技術を実戦で活用することができます。
ロブは単なる基本的なショットではなく、あなたのテニスゲームを次のレベルに引き上げるための強力なツールです。
コートでの次の試合では、是非これらの知識を活かし、より戦略的なプレーを展開してみてください。